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先生の声
シリーズ宮城の地域医療・第3回 ~MMWINのこれまでの歩みとこれから~
 平成30年11月18日、宮城県仙台市内において、宮城県医師会が主催する第7回 宮城県地域医療学会が開催されました。テーマは「東日本大震災から7年半~医療復興の現状と課題~」。ドクターサーチみやぎでは、「先生の声特別レポート」として、東日本大震災から7年半、宮城県内の地域医療に関わる各機関のこれまでの取り組みと、これからについてシリーズでお伝えします。

 シリーズ第3回目は「MMWINのこれまでの歩みとこれから」。東北大学大学院医学系研究科 医学情報学分野の教授でMMWINの中山雅晴副理事長が、学会の中で語ったMMWINの概要です。

MMWINとは

 MMWINは、みやぎ医療福祉情報ネットワーク(Miyagi Medical and Welfare Information Network)の略で、中山副理事長によると診療情報データのバックアップをクラウドに保管し、医療・介護施設と診療情報を共有・活用が可能なシステムのことを指します。東日本大震災で沿岸部を中心に津波によって、多くの病院や診療所が壊滅的な被害を受け、電子カルテや紙カルテを問わず、診療情報を失ったことがきっかけで構築されました。
 MMWINには病院や診療所、薬局などの約950施設が参加しており、診療情報をMMWINのバックアップセンターに送っています。
バックアップデータは患者数約1,100万人分蓄積し、総件数も3億6千万人分にのぼり、情報共有に同意した患者数も7万人を超え、日本最大級の地域医療連携システムとして成長しているそうです。

MMWINの有用性について

 MMWINは初診でも情報共有に同意した患者の治療歴が確認できることがメリット。さらに高齢化対策や災害支援、医師偏在への対応に有用性があるとのことでした。

MMWINの課題について

 中山副理事長は、MMWINの課題について緊急搬送された場合でも、対応した病院が必ずしもMMWINの参加施設とは限らないことや、仙台圏とその他の地域では医療施設の参加率に差があることに加え、保管されている情報量もまだまだ少ないと認識しているとのことです。

地域医療連携システム普及への想い

 中山副理事長は、MMWINなどの地域医療連携システムは、それ自体の構築が目的になりがちですが、本来は手段であり、何のためにどのように活用するのかを考えなければならないと強く思っているそうです。担当者向けにネットワークに関する講座を開くなど人的ネットワークを深め、さらに、全国的にも事業継続が困難な地域医療連携システムを持続するための費用を生み出す方法を考えることが必要と提言していました。

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第7回 宮城県地域医療学会
東日本大震災から7年半 ~医療復興の現状と課題~
日時:平成30年11月18日(日)
会場:勝山館(宮城県仙台市内)
主催:宮城県医師会
共催:宮城県地域医療協議会
後援:宮城県歯科医師会・宮城県薬剤師会・宮城県看護協会
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執筆者
ドクターサーチみやぎ事務局
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