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ヘルスケアコラム
脚や尻、腹部、背中の筋肉を強くすることが転倒骨折を防ぐ

人生の後半を左右する転倒骨折寝たきりの主因の一つに

いくつになっても自分の足で歩いて、人生を生き生きと全うしたいものですね。
高齢者が寝たきりになる原因は、約20%が脳卒中によるもので、約12%は転倒骨折によるものと言われます。転倒して大腿骨頸部(だいたいこつけいぶ)を骨折した高齢者のうち、約20%は寝たきりになるというデータもあります。寝たきりになると、筋力の低下や筋肉の萎縮が起きて関節が固まったり、骨粗しょう症になったりしがちです。
また、血液の循環や呼吸、自律神経の働きにまで影響を及ぼし、結果として内臓の働きが悪くなり、意欲減退やうつといった精神症状、認知症の症状が出てきたりもします。
このような一連の症状を「廃用(はいよう)症候群」(生活不活発病)と呼びます。転倒骨折という出来事は、人生の後半を左右する大きな問題だということがわかるでしょう。

100歳の人でも運動すれば筋肉は発達する

一度転倒を経験した人は、転倒を繰り返す確率が高くなります。転んだ恐怖心から行動範囲が狭くなって体力が落ち、その結果、筋力が弱まり、ますます転倒しやすいからだになっていくのです。そんな悪循環に陥らないために、つまずかない、ふらつかない、倒れないからだづくりをしましょう。
以前は高齢になると筋肉は発達しないと思われていましたが、今ではいくつになっても運動の効果が出ることがわかっています。100歳の人でも、筋トレを続けると筋肉の働きは改善するのです。

不測の事態にも対処できる筋肉づくりを日ごろから

自宅でも簡単にできる運動が、筋トレやストレッチです。筋肉が強くなり関節が柔らかくなりますから、動作がしっかりして、イザというときにもからだのバランスがとれるようになってきます。
転倒と大きく関係しているのは、脚やお尻、腹部、背中などの筋肉です。ももやお尻の筋肉が弱ると、速く歩けなくなったり、重心が不安定になってすり足になったりします。それに加えて、脚やつま先を持ち上げるすねとふくらはぎの筋肉が弱るとつまずきやすくなり、腹筋や背筋が弱るとからだがしっかり支えられずにふらつきやすくなります。
たとえふらついたり、つまずいたりしたとしても、ぱっともう片方の足が出て倒れるのを防げればよいわけですから、日ごろから不測の事態に備えて、しっかりした筋肉をつくっておくという心構えが大事です。
図1に、家の中でも簡単にできる筋トレとストレッチを紹介します。
【引用・参考文献】
 総監修:渡邊 昌、和田 攻 100歳まで元気人生!「病気予防」百科 日本医療企画