ヘルスケアコラム

とりすぎないように食品チェック脂肪の摂取には一工夫を
からだに不可欠のコレステロールでも、とりすぎは動脈硬化の恐れ
コレステロールは細胞の膜の構成成分として重要な物質です。また、副腎皮質ホルモン、性ホルモン、胆汁酸の材料などとしても重要な役割を果たしています。コレステロールがないと生体機能が維持できなくなります。
しかし、コレステロールが増加しすぎると動脈硬化症が起こりやすくなることが知られており、高コレステロール血症になるとコレステロール摂取量を制限する必要が出てきます。その場合には、1日のコレステロール摂取量を300mg以下にすることが望ましいと考えられています。表1にコレステロールを多く含む食品を挙げます。
コレステロール摂取量を制限すると血清コレステロール値は低下することが多いのですが、食事療法をしてもコレステロール値がまったく低下しない人がいることも確認されています。したがって、コレステロール摂取量制限の食事療法は一律に行うのではなく、一人ひとりに適した内容にすることが大切です。
しかし、コレステロールが増加しすぎると動脈硬化症が起こりやすくなることが知られており、高コレステロール血症になるとコレステロール摂取量を制限する必要が出てきます。その場合には、1日のコレステロール摂取量を300mg以下にすることが望ましいと考えられています。表1にコレステロールを多く含む食品を挙げます。
コレステロール摂取量を制限すると血清コレステロール値は低下することが多いのですが、食事療法をしてもコレステロール値がまったく低下しない人がいることも確認されています。したがって、コレステロール摂取量制限の食事療法は一律に行うのではなく、一人ひとりに適した内容にすることが大切です。
日本人に肥満が増えている!脂肪摂取量の増加が原因
近年、日本人に肥満者が増加していると言われています。肥満度の指標であるBMI(体重(㎏)÷身長(m)2)(表記注意:2は上付き数字!)の年次推移を見ると、年々上昇していることがわかります(図1)。このBMIと同じ動きをしているのが食事中の脂肪摂取量です。ほぼ同時期の日本人のカロリー摂取の内訳を調べてみたところ、総摂取カロリーに占める脂肪の割合も増加傾向にあり、現在では摂取カロリーの25%以上が脂質によって占められています(図2)。
この脂肪摂取量を低下させることが肥満や生活習慣病予防の第一歩と考えられます。目標として、摂取カロリー中の脂肪の割合を25%以下にするよう心がけましょう。
この脂肪摂取量を低下させることが肥満や生活習慣病予防の第一歩と考えられます。目標として、摂取カロリー中の脂肪の割合を25%以下にするよう心がけましょう。
動物性脂肪を控え、オリーブ油や菜種油の割合を増やそう
脂肪に含まれる脂肪酸の内容にも留意する必要があります。脂肪酸には大きく分けて飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸(不飽和脂肪酸はさらに一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられます)があります。
飽和脂肪酸は動物性脂肪に多く含まれており、とりすぎると悪玉のLDLコレステロールを増加させます。逆に不飽和脂肪酸にはLDLコレステロールを低下させる働きがあり、なかでもオリーブ油や菜種油に多く含まれる一価不飽和脂肪酸は善玉のHDLコレステロールを増加させることがわかっています。飽和脂肪酸:一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸の摂取比率を1:1:1になるようにすることが望ましいと考えられています(表2)。
飽和脂肪酸は動物性脂肪に多く含まれており、とりすぎると悪玉のLDLコレステロールを増加させます。逆に不飽和脂肪酸にはLDLコレステロールを低下させる働きがあり、なかでもオリーブ油や菜種油に多く含まれる一価不飽和脂肪酸は善玉のHDLコレステロールを増加させることがわかっています。飽和脂肪酸:一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸の摂取比率を1:1:1になるようにすることが望ましいと考えられています(表2)。

【引用・参考文献】
総監修:渡邊 昌、和田 攻 100歳まで元気人生!「病気予防」百科 日本医療企画
総監修:渡邊 昌、和田 攻 100歳まで元気人生!「病気予防」百科 日本医療企画