ヘルスケアコラム
丈夫な骨をつくるカルシウムとビタミンKを豊富に含む
奈良時代以前から認められていた健康食品
納豆は日本の伝統的な食品で、その歴史は古く、少なくとも奈良時代よりも以前にまでさかのぼることができるほど昔からあるものです。大豆を発酵させてつくられる納豆には大豆製品が共通して持つ栄養素のほかに、発酵がもたらすいくつかの成分が健康に良いことで注目されています。
骨や筋肉、神経に不可欠なカルシウムは納豆で摂取
納豆は大豆からつくられます。大豆は植物性たんぱく質の重要な供給源であるとともに、カルシウムを多く含む食材としても注目されています。カルシウムは丈夫な骨づくりに必要であるだけでなく、筋肉や神経が正常に機能するためにも必要不可欠なミネラルです。
血液を流れるカルシウムの濃度は実に精密に制御されています。私たちのからだでは骨、腎臓、そして腸管によってこの制御が行われています。食事からのカルシウム摂取が不足すると、カルシウムを骨から溶かし出してでもカルシウムのバランスをとるようになります。このため、毎日十分なカルシウムを摂取することが必要です。1日の摂取量の目標はまず600㎎ですが、成長期や妊婦では1日1,000㎎、中高年者で骨粗しょう症の危険性が高くなってくる世代では800㎎が目標になります。
納豆50gにはカルシウムが約45㎎含まれています(表1)。そのほかのカルシウムを多く含む食品とあわせて十分にとるように心がけましょう。
血液を流れるカルシウムの濃度は実に精密に制御されています。私たちのからだでは骨、腎臓、そして腸管によってこの制御が行われています。食事からのカルシウム摂取が不足すると、カルシウムを骨から溶かし出してでもカルシウムのバランスをとるようになります。このため、毎日十分なカルシウムを摂取することが必要です。1日の摂取量の目標はまず600㎎ですが、成長期や妊婦では1日1,000㎎、中高年者で骨粗しょう症の危険性が高くなってくる世代では800㎎が目標になります。
納豆50gにはカルシウムが約45㎎含まれています(表1)。そのほかのカルシウムを多く含む食品とあわせて十分にとるように心がけましょう。
血液を固める作用を持つビタミンKの宝庫
ビタミンKはもともとは、出血したときに血液を固めて(血液を凝固させて)からだを守るために必要なビタミンとして発見されたものです。このため、極端なビタミンK不足に陥ると、出血が止まらなくなり、生命の危機にさらされます。規則的な日常生活を送り、バランスの良い食事をとっていればそのようなことにはなりません。
ビタミンKを豊富にとっている場合とそうでない場合では、骨の強さに差が生じることがわかってきました。特にビタミンKを豊富に含んでいる納豆は、骨の健康に大変役立つものです(表2)。筆者らは納豆を食べるとビタミンKの血液中濃度が上昇することや、納豆をよく食べる地域では大腿骨頸部骨折という、骨粗しょう症による骨折の頻度が低いことを確かめています。納豆のほかにもビタミンKを多く含む食品がありますが、納豆はビタミンKについては抜きん出た存在です。ただし、血管の病気などで、ビタミンKの作用を抑える薬(ワルファリン=血栓症の治療・予防に用いられる薬。納豆のほかに、クロレラ、青汁などビタミンK含有量の多いサプリメントの摂取も避ける)を飲んでいる方は納豆を食べてはいけません。
ビタミンKを豊富にとっている場合とそうでない場合では、骨の強さに差が生じることがわかってきました。特にビタミンKを豊富に含んでいる納豆は、骨の健康に大変役立つものです(表2)。筆者らは納豆を食べるとビタミンKの血液中濃度が上昇することや、納豆をよく食べる地域では大腿骨頸部骨折という、骨粗しょう症による骨折の頻度が低いことを確かめています。納豆のほかにもビタミンKを多く含む食品がありますが、納豆はビタミンKについては抜きん出た存在です。ただし、血管の病気などで、ビタミンKの作用を抑える薬(ワルファリン=血栓症の治療・予防に用いられる薬。納豆のほかに、クロレラ、青汁などビタミンK含有量の多いサプリメントの摂取も避ける)を飲んでいる方は納豆を食べてはいけません。
【引用・参考文献】
総監修:渡邊 昌、和田 攻 100歳まで元気人生!「病気予防」百科 日本医療企画
総監修:渡邊 昌、和田 攻 100歳まで元気人生!「病気予防」百科 日本医療企画