ヘルスケアコラム

低脂肪乳製品や野菜、果物の多い食卓が血圧を低下させる
酸味や香辛料を使って上手に塩分制限
食塩を過剰に摂取することは血圧の上昇につながることが明らかになっています。したがって、高血圧の食事療法のなかでもっとも重要な点は食塩の制限です。現在の日本では、平均で1人1日あたり11~12gの食塩をとっていると推定されており、日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン」では、これを1日6g未満にするように推奨しています。
食塩摂取量を減らすために、酸味や香辛料をうまく使うことが重要です。また、みそ汁やラーメンなどの汁を全部飲まないように心がけることも大切です。
食塩摂取量を減らすために、酸味や香辛料をうまく使うことが重要です。また、みそ汁やラーメンなどの汁を全部飲まないように心がけることも大切です。
腎臓病や糖尿病の患者は野菜や果物の過剰摂取に注意
最近のアメリカの研究で、低脂肪乳製品(飽和脂肪酸とコレステロールが少なく、カルシウムが多い)ならびに野菜、果物(カリウム、マグネシウム、食物繊維が多い)を多く摂取すれば、高血圧患者の血圧を低下させることが報告されています。この成績から、弱い血圧低下作用があることが知られているカリウム、マグネシウム、カルシウムの積極的な摂取を脂肪の摂取制限と組み合わせるような食事がよいと考えられます。
ただし、腎臓に障害のある方は、血液中のカリウム濃度が上がりやすいため注意が必要です。また、糖尿病を合併している方は、果物には糖分(果糖)が含まれるので、過剰摂取は血糖値の悪化を引き起こす危険性があります。
また、魚類などに多く含まれるn-3系多価不飽和脂肪酸(エイコサペンタエン酸:EPA、ドコサヘキサエン酸:DHA)には血圧低下作用が認められることもわかっています。これらの脂肪酸には、それだけでなく血液中の中性脂肪を改善させたり、血液を凝固しにくくして血栓の形成を防ぐ作用があることも明らかになっており、そのため脳卒中や心筋梗塞の予防に効果があると考えられています。血圧の高い人は積極的に魚を摂取しましょう。
ただし、腎臓に障害のある方は、血液中のカリウム濃度が上がりやすいため注意が必要です。また、糖尿病を合併している方は、果物には糖分(果糖)が含まれるので、過剰摂取は血糖値の悪化を引き起こす危険性があります。
また、魚類などに多く含まれるn-3系多価不飽和脂肪酸(エイコサペンタエン酸:EPA、ドコサヘキサエン酸:DHA)には血圧低下作用が認められることもわかっています。これらの脂肪酸には、それだけでなく血液中の中性脂肪を改善させたり、血液を凝固しにくくして血栓の形成を防ぐ作用があることも明らかになっており、そのため脳卒中や心筋梗塞の予防に効果があると考えられています。血圧の高い人は積極的に魚を摂取しましょう。
脂肪摂取の制限や減量、節酒も血圧低下に効果
肥満を合併している場合、減量することで血圧が下がることが期待できます。また、非肥満者でも適正体重を維持することが大切であると考えられています。その意味でも脂肪摂取の制限は、血圧のコントロールにおいて大変重要な意味があります。
また、習慣的な飲酒は血圧を上昇させることが知られています。実際に節酒をすることで、1~2週間以内に血圧が下がってきます。高血圧の場合、純アルコール換算で、男性では1日あたり20~30mL、女性では10~20mL以下、具体的にはビール小ビン1本程度にすることがすすめられます。
また、習慣的な飲酒は血圧を上昇させることが知られています。実際に節酒をすることで、1~2週間以内に血圧が下がってきます。高血圧の場合、純アルコール換算で、男性では1日あたり20~30mL、女性では10~20mL以下、具体的にはビール小ビン1本程度にすることがすすめられます。

【引用・参考文献】
総監修:渡邊 昌、和田 攻 100歳まで元気人生!「病気予防」百科 日本医療企画
総監修:渡邊 昌、和田 攻 100歳まで元気人生!「病気予防」百科 日本医療企画