ヘルスケアコラム

生活習慣の改善と医師の管理のもと、薬の長期服用で病気を適切に治療
治療の第一歩は生活改善から続いて薬物療法の二段構えで
生活習慣病をコントロールするための基本は食事、運動などの生活習慣の改善です。たとえば高血圧の場合、差し迫った危険性がなければ、すぐ降圧薬を処方することはありません。まずは塩分摂取の制限(1日6g以下が理想)、食事内容の改善、アルコール摂取の適正化、適度な運動などをすすめ、2~3カ月間にわたり経過を見ます。それでも血圧が十分下がらなければ、初めて降圧薬による薬物療法を開始します。
降圧薬にはいくつか種類がありますが、高血圧の程度や臓器障害(心肥大、腎障害など)の有無など、患者さんの状態に応じて最適のものを選択します。最近ではカルシウム拮抗薬(Ca拮抗薬)、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、アンジオテンシン受容体拮抗薬と呼ばれる薬が用いられることが多くなっています。降圧薬の量も少量(常用量の半分)から始め、2~4週間ごとに量を増やして、2~3カ月くらいかけてゆっくり目標値まで到達するようにします。図1は以上のことを示したものです。
高脂血症や高尿酸血症、メタボリックシンドロームについても同じような考え方で治療を行います。ただ、肥満については、薬物療法は一般的ではなく、カロリー制限と運動が主体になります。このように生活習慣病の具体的な治療法はその種類によって少し異なりますので、詳しいことは専門医にご相談ください。
降圧薬にはいくつか種類がありますが、高血圧の程度や臓器障害(心肥大、腎障害など)の有無など、患者さんの状態に応じて最適のものを選択します。最近ではカルシウム拮抗薬(Ca拮抗薬)、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、アンジオテンシン受容体拮抗薬と呼ばれる薬が用いられることが多くなっています。降圧薬の量も少量(常用量の半分)から始め、2~4週間ごとに量を増やして、2~3カ月くらいかけてゆっくり目標値まで到達するようにします。図1は以上のことを示したものです。
高脂血症や高尿酸血症、メタボリックシンドロームについても同じような考え方で治療を行います。ただ、肥満については、薬物療法は一般的ではなく、カロリー制限と運動が主体になります。このように生活習慣病の具体的な治療法はその種類によって少し異なりますので、詳しいことは専門医にご相談ください。
薬は飲みはじめたら一生飲まなければいけないの?
「薬を飲み始めたら一生飲まなければいけないので、飲みたくない」という患者さんの声をよく聞きます。しかし、これは生活習慣病を正しく治療するうえで誤った考えです。薬物療法はいったん始めたらそのまま継続されるものではありません。患者さんの病状に応じて薬の種類を変更したり、量を増減したりします。
また、降圧薬やコレステロール低下薬などの生活習慣病の薬は感冒薬や鎮痛薬などと異なり、長期にわたる服用を前提につくられていて、安全性には細心の注意が払われています。加えて、医師による注意深い管理下で使用されるため、定期的な外来診察を受ける必要があります。
また、降圧薬やコレステロール低下薬などの生活習慣病の薬は感冒薬や鎮痛薬などと異なり、長期にわたる服用を前提につくられていて、安全性には細心の注意が払われています。加えて、医師による注意深い管理下で使用されるため、定期的な外来診察を受ける必要があります。
医師と患者の二人三脚で病気をコントロールする
生活習慣の徹底的な改善により薬の量や種類が減ったり、場合によっては服薬なしですむようになる場合も期待されますので、生活習慣の改善は薬物療法と併行して継続して行うべきものです。このように生活習慣病は医師と患者さんとの共同作業でコントロールしていきます。その意味で、医師と患者さんとの信頼関係がきわめて重要になります。
図2に、生活習慣病の管理における医師と患者さんの良い関係についてまとめてみました。
図2に、生活習慣病の管理における医師と患者さんの良い関係についてまとめてみました。

【引用・参考文献】
総監修:渡邊 昌、和田 攻 100歳まで元気人生!「病気予防」百科 日本医療企画
総監修:渡邊 昌、和田 攻 100歳まで元気人生!「病気予防」百科 日本医療企画