ヘルスケアコラム

反応速度と記憶力に焦点を当て相対的な年齢を推定する
老化による脳機能の低下は反応速度と記憶力に顕著に見られる
近年、「脳トレ(脳トレーニング)」がブームになっています。これは、計算にかかった時間や制限時間内で記憶したものの再現率などを年齢層ごとに統計化して、「脳年齢」を推定するシステムを導入することで注目を集めました。加齢による脳機能の低下が顕著な「反応速度(計算にかかる時間など)」と「記憶力」に焦点を当てています。
自分自身の相対的な脳年齢を知り、遊びを取り入れ楽しみながらトレーニングによって脳を鍛えるというのは、脳機能を維持・向上させるうえで一つの有効な方法と言えるでしょう。
自分自身の相対的な脳年齢を知り、遊びを取り入れ楽しみながらトレーニングによって脳を鍛えるというのは、脳機能を維持・向上させるうえで一つの有効な方法と言えるでしょう。
反応速度の低下はトレーニングの反復により改善可能
数字を順に計算していくといったゲームにおいて高得点を出した人は、統計上の年齢層に比較して処理能力(反応速度)が優れていると言えます。このことは、大脳の中の重要な部位とされる前頭前野(ぜんとうぜんや)や前頭連合野などの活動が活発であることと深く関わります。
加齢による処理能力の低下に対しては、それほど難しくないレベルの計算問題の反復トレーニングを行って脳への刺激を与え続けることで、ある程度予防することができます。
加齢による処理能力の低下に対しては、それほど難しくないレベルの計算問題の反復トレーニングを行って脳への刺激を与え続けることで、ある程度予防することができます。
記憶のメカニズムを知ってタイミングよく復習し効率的に覚える
「最近、記憶力が低下していて……特に人の顔と名前が一致しません」と嘆く年輩の方は多いものです。これは、加齢による記憶力の低下も一因として挙げられますが、出会う人や覚えなくてはならないことの量が増えたこと、暗記に費やせる時間がないことなども関係しています。覚えるべきことは社会性の拡大とともに増加し、その一方で多忙になるほど記憶のための学習時間は減るので、思い出せないことが増えるのです。
また、不規則な生活や仕事でのストレス、外食などによる栄養バランスの失調などでも記憶力は低下します。適度な運動やスポーツによってストレスを解消したり、バランスの良い食生活など、心身を健康に保つことも脳機能を維持するうえでは重要です。特に、ウオーキングや水泳などの有酸素運動は脳の活性化や脳細胞を増やすことにおいて効果が高いと考えられています。
さて、「記憶力がいい」と言われている人は記憶のメカニズムを知って、覚えるべきことを効率よく取り込んでいます。
記憶は、その保持期間によって短期記憶、中期記憶、長期記憶に分類することができます(表1)。それぞれの記憶の特徴を押さえて、タイミングよく復習(強化)することによって、記憶は効率的に固定化していきます。
また、不規則な生活や仕事でのストレス、外食などによる栄養バランスの失調などでも記憶力は低下します。適度な運動やスポーツによってストレスを解消したり、バランスの良い食生活など、心身を健康に保つことも脳機能を維持するうえでは重要です。特に、ウオーキングや水泳などの有酸素運動は脳の活性化や脳細胞を増やすことにおいて効果が高いと考えられています。
さて、「記憶力がいい」と言われている人は記憶のメカニズムを知って、覚えるべきことを効率よく取り込んでいます。
記憶は、その保持期間によって短期記憶、中期記憶、長期記憶に分類することができます(表1)。それぞれの記憶の特徴を押さえて、タイミングよく復習(強化)することによって、記憶は効率的に固定化していきます。

【引用・参考文献】
総監修:渡邊 昌、和田 攻 100歳まで元気人生!「病気予防」百科 日本医療企画
総監修:渡邊 昌、和田 攻 100歳まで元気人生!「病気予防」百科 日本医療企画