ヘルスケアコラム

自分のストレス状態をチェック表で客観的に判定
ストレッサーは多種多様過度の緊張は病気を招く
力を加えてゴムボールをゆがめたとき、ゴムボールの中にはそのゆがみを元に戻そうとする力(復元力)が生まれます。ストレス状態とは、からだの中にこうした復元力が生まれている状態で、緊張状態と言うこともできます。この緊張状態を引き起こす要因をストレッサーと呼び、物理的なもの(暑さ、寒さなど)から化学的なもの(薬物など)、生物学的なもの(病気、過労など)、心理的なもの(対人関係など)までさまざまなものがあります。
また、わたしたちが出合う数々のライフイベント(進学、就職、結婚、死別など)もストレッサーの一つです。カナダの生理学者でストレス学説の提唱者、セリエ博士の「ストレスとは人生のスパイスである」という言葉が示すように、人には、こういったライフイベントに対処することで成長していく側面もあります。とはいえ、過度の緊張状態は心身にさまざまな支障をもたらして、心身症と呼ばれるからだの病気や、うつ病などの精神的な病気を招くこともあるのです。
また、わたしたちが出合う数々のライフイベント(進学、就職、結婚、死別など)もストレッサーの一つです。カナダの生理学者でストレス学説の提唱者、セリエ博士の「ストレスとは人生のスパイスである」という言葉が示すように、人には、こういったライフイベントに対処することで成長していく側面もあります。とはいえ、過度の緊張状態は心身にさまざまな支障をもたらして、心身症と呼ばれるからだの病気や、うつ病などの精神的な病気を招くこともあるのです。
仕事の負担、働きがい、サポートなどから簡単に調査可能
ストレス状態を判定する方法には、全般的なストレス状態を調べるためのテストや、職場のストレス状況を調べるための「職業性ストレス簡易調査票」(表1)<1-43_1>などがあります。
後者は、仕事に関連したストレッサー(仕事の負担、コントロール可能度、働きがいなど)がどのくらい存在していて、どんなストレス反応(活気、イライラ感、抑うつ感など)があり、そしてストレッサーの影響を和らげてくれる要因(上司からのサポート、家族や友人からのサポートなど)はどの程度存在するのかを調べるものです。その結果は量的負担と仕事のコントロール(裁量権または自由度)により示される「量─コントロール判定図」と、上司の支援と同僚の支援により示される「職場の支援判定図」を用いて判定します。
後者は、仕事に関連したストレッサー(仕事の負担、コントロール可能度、働きがいなど)がどのくらい存在していて、どんなストレス反応(活気、イライラ感、抑うつ感など)があり、そしてストレッサーの影響を和らげてくれる要因(上司からのサポート、家族や友人からのサポートなど)はどの程度存在するのかを調べるものです。その結果は量的負担と仕事のコントロール(裁量権または自由度)により示される「量─コントロール判定図」と、上司の支援と同僚の支援により示される「職場の支援判定図」を用いて判定します。
なくすのではなく抑えるさまざまなストレス対処法
わたしたちはいつもなんらかのストレス状態にあると言っても過言ではありません。ですから、ストレスを完全になくそうとするのではなく、ストレスをほどほどに抑えるという考え方が重要です。気軽にできるストレス対処方法として、リラクゼーションと運動があります。
リラクゼーションには、音楽を聞くことや入浴から自律訓練法※や漸進的筋弛緩法(ざんしんてききんしかんほう)※までさまざまな方法があります。運動は、好きな運動を楽しい環境で、疲れすぎない程度に行うことが大切です。また、物事のとらえ方(認知)を変えることでストレス対処能力を高める方法として、認知療法※というものがあります。
※自律訓練法:7つの公式に従って、自らの力で心身をリラックスした状態にするための訓練方法。
※漸進的筋弛緩法:筋肉を弛緩させたり筋肉に注意を集中したりして、緊張と脱力を繰り返し、弛緩した状態を実感するための方法。
※認知療法:アメリカの精神科医アーロン ベックが考案した精神療法の一つ。物事のとらえ方を変えることで、気分や不安の改善をめざす。
リラクゼーションには、音楽を聞くことや入浴から自律訓練法※や漸進的筋弛緩法(ざんしんてききんしかんほう)※までさまざまな方法があります。運動は、好きな運動を楽しい環境で、疲れすぎない程度に行うことが大切です。また、物事のとらえ方(認知)を変えることでストレス対処能力を高める方法として、認知療法※というものがあります。
※自律訓練法:7つの公式に従って、自らの力で心身をリラックスした状態にするための訓練方法。
※漸進的筋弛緩法:筋肉を弛緩させたり筋肉に注意を集中したりして、緊張と脱力を繰り返し、弛緩した状態を実感するための方法。
※認知療法:アメリカの精神科医アーロン ベックが考案した精神療法の一つ。物事のとらえ方を変えることで、気分や不安の改善をめざす。

【引用・参考文献】
総監修:渡邊 昌、和田 攻 100歳まで元気人生!「病気予防」百科 日本医療企画
総監修:渡邊 昌、和田 攻 100歳まで元気人生!「病気予防」百科 日本医療企画