ヘルスケアコラム

多くのくすりの作用を強めて副作用の危険性を増大させる
グレープフルーツの含有成分が小腸からのくすりの吸収を強化
グレープフルーツジュースは多くのくすりの作用を強めて副作用の危険性を高めることが知られています。グレープフルーツに含まれる成分(フラノクマリン類)が小腸からのくすりの吸収を増加させることが原因です。
代表的なくすりとして、高血圧や狭心症の治療に使われるカルシウム拮抗薬があります。このくすりは小腸で吸収される過程で、小腸の細胞の中のCYP3A4というくすりを分解する酵素で代謝を受けることがあります。この酵素による代謝を免れたくすりだけがからだの中に吸収されます。グレープフルーツによるくすりの作用増強はフラノクマリン類がこの酵素の働きを弱めてしまい、ふだんは分解されて吸収されなかった分まで吸収されることによって起こります。ほかにグレープフルーツによって作用が強められるくすりは、表1に示すとおりたくさんあります。これらのくすりを飲んでいる間はグレープフルーツジュースを飲んだり、果実を食べたりすることは避けたほうがよいです。
代表的なくすりとして、高血圧や狭心症の治療に使われるカルシウム拮抗薬があります。このくすりは小腸で吸収される過程で、小腸の細胞の中のCYP3A4というくすりを分解する酵素で代謝を受けることがあります。この酵素による代謝を免れたくすりだけがからだの中に吸収されます。グレープフルーツによるくすりの作用増強はフラノクマリン類がこの酵素の働きを弱めてしまい、ふだんは分解されて吸収されなかった分まで吸収されることによって起こります。ほかにグレープフルーツによって作用が強められるくすりは、表1に示すとおりたくさんあります。これらのくすりを飲んでいる間はグレープフルーツジュースを飲んだり、果実を食べたりすることは避けたほうがよいです。
食後4日間も影響が持続 前日何を飲食したか忘れないように
一度グレープフルーツを食べたり、ジュースを飲んで現れた影響がまったくなくなるまでに4日間くらいかかると言われています。すなわち、昨日食べたグレープフルーツで今日飲むくすりの作用が強められる可能性があるということです。くすりを飲むときに飲み合わせに注意することは当たり前ですが、場合によってはそれ以前に飲食した食べ物や服用したくすりにも注意を払う必要があることを覚えておきましょう。
近縁の果物のブンタンやザボンでも同様の相互作用が発生
相互作用を起こす可能性があるくすりを飲むときは、原則としてグレープフルーツは食べないほうが安全です。グレープフルーツに限らず、食品やほかのくすりとの飲み合わせで相互作用が起こる可能性がある場合は、医師や薬剤師からの注意をよく守ることが重要です。
また、同じ病気に使うくすりでもグレープフルーツジュースの影響を受けやすいものと、受けにくいものがあります。日常的にグレープフルーツの飲食習慣がある人でしたら、医師や薬剤師に相談してみてください。病状やくすりの種類によってはくすりの変更ができない場合もありますが、同じ作用のくすりでグレープフルーツの影響を受けにくいものがある場合には変更してもらえるかもしれません。この相互作用はグレープフルーツと近縁のブンタンやザボンなどでも生じるので、それらの果物にも注意したほうがよいでしょう。
また、同じ病気に使うくすりでもグレープフルーツジュースの影響を受けやすいものと、受けにくいものがあります。日常的にグレープフルーツの飲食習慣がある人でしたら、医師や薬剤師に相談してみてください。病状やくすりの種類によってはくすりの変更ができない場合もありますが、同じ作用のくすりでグレープフルーツの影響を受けにくいものがある場合には変更してもらえるかもしれません。この相互作用はグレープフルーツと近縁のブンタンやザボンなどでも生じるので、それらの果物にも注意したほうがよいでしょう。

【引用・参考文献】
総監修:渡邊 昌、和田 攻 100歳まで元気人生!「病気予防」百科 日本医療企画
総監修:渡邊 昌、和田 攻 100歳まで元気人生!「病気予防」百科 日本医療企画