ヘルスケアコラム

乳がん 高カロリー・高脂肪の食事を避け定期的な自己チェックで予防
食生活の欧米化が要因の1つ 発生率は今後さらに上昇
乳がんは40~50歳代の女性に多い乳房の悪性疾患で、現在女性のがんでは罹患率(発生率)第1位となっています。
乳がんの原因ははっきりわかっていませんが、遺伝や、過剰なエストロゲン(女性ホルモン)の分泌の影響が大きいと言われています。
ライフスタイルの欧米化に伴って、食生活が昔に比べて大きく変わりました。その結果、女性の体格が良くなって初潮を迎える時期も早くなり、閉経が遅くなったため、エストロゲンの分泌期間も長くなってきています。このため、乳がんの罹患率は今後さらに増加していくものと思われます。
乳がんの原因ははっきりわかっていませんが、遺伝や、過剰なエストロゲン(女性ホルモン)の分泌の影響が大きいと言われています。
ライフスタイルの欧米化に伴って、食生活が昔に比べて大きく変わりました。その結果、女性の体格が良くなって初潮を迎える時期も早くなり、閉経が遅くなったため、エストロゲンの分泌期間も長くなってきています。このため、乳がんの罹患率は今後さらに増加していくものと思われます。
「おかしいな」と思ったら、ためらわずに病院を受診
乳がんの予防を考えるときには、大きく2つのポイントがあげられます。
①高カロリー・高脂肪の食事を避ける
乳がんの大きな原因と考えられるエストロゲンの過剰な分泌を抑えることがポイントです。
②定期的な自己検診
定期的に自分で乳がんのチェックを行うことで、早期発見・早期治療が可能になります。図1に自己チェック方法をあげましたので、ぜひ実行してみてください。
そして、「おかしいな……」と思ったら自分で勝手な判断をせず、ためらわずに病医院を受診してください。
①高カロリー・高脂肪の食事を避ける
乳がんの大きな原因と考えられるエストロゲンの過剰な分泌を抑えることがポイントです。
②定期的な自己検診
定期的に自分で乳がんのチェックを行うことで、早期発見・早期治療が可能になります。図1に自己チェック方法をあげましたので、ぜひ実行してみてください。
そして、「おかしいな……」と思ったら自分で勝手な判断をせず、ためらわずに病医院を受診してください。
治療の基本は手術 その半数は乳房温存療法
乳がんの治療法は手術・薬物(抗がん剤やホルモン剤)・放射線治療がありますが、基本は手術です。現在では、手術の約50%が乳房温存手術で行われています。
温存手術を行える基準は、
・しこりの大きさが3~4cmまで。
・多発病巣がないこと(少なくとも2個以下)。
・画像診断上、広範ながんの拡がりがないこと。たとえばマンモグラフィ(乳房用のX線)検査で、広い範囲にわたる細かい石灰化がないと確認できること。
などです。術後は放射線治療と、必要に応じて薬物療法を行います。
特に乳がんは女性ホルモン依存性の増殖を示すタイプが60~70%を占めるため、内分泌療法剤(タモキシフェンやアロマターゼ阻害剤など)が非常に有効です。また、最近ではハーセプチン(HER-2というがん遺伝子が強く発現している乳がん細胞の増殖を抑える薬)など新しい概念の薬剤も登場し、乳がん治療は一層進歩しています。乳房再建の技術なども次第に改善され、個々の患者の乳がんの特徴に応じて最適な乳がん治療を選んでいける時代が到来しつつあります。
※パジェット病●非浸潤がんが、乳頭に発生して湿疹のような病変になっているもの。
温存手術を行える基準は、
・しこりの大きさが3~4cmまで。
・多発病巣がないこと(少なくとも2個以下)。
・画像診断上、広範ながんの拡がりがないこと。たとえばマンモグラフィ(乳房用のX線)検査で、広い範囲にわたる細かい石灰化がないと確認できること。
などです。術後は放射線治療と、必要に応じて薬物療法を行います。
特に乳がんは女性ホルモン依存性の増殖を示すタイプが60~70%を占めるため、内分泌療法剤(タモキシフェンやアロマターゼ阻害剤など)が非常に有効です。また、最近ではハーセプチン(HER-2というがん遺伝子が強く発現している乳がん細胞の増殖を抑える薬)など新しい概念の薬剤も登場し、乳がん治療は一層進歩しています。乳房再建の技術なども次第に改善され、個々の患者の乳がんの特徴に応じて最適な乳がん治療を選んでいける時代が到来しつつあります。
※パジェット病●非浸潤がんが、乳頭に発生して湿疹のような病変になっているもの。

【引用・参考文献】
総監修:渡邊 昌、和田 攻 100歳まで元気人生!「病気予防」百科 日本医療企画
総監修:渡邊 昌、和田 攻 100歳まで元気人生!「病気予防」百科 日本医療企画