健康に関するみんなのQ&A
食事
しょうがで体温をあげるには
相談者(30歳/女性)

しょうがを体温保持目的によく食べるのですが、100℃以上30分以上で調理しないと効果がないとTVでやられていたのですが、どういうことでしょうか?

2018/02/18 22:46
先生

笹木さん、こんにちは。管理栄養士の松本です。ご質問に回答させていただきます。 生姜の体温保持効果についてですね。生姜は昔から体を温める作用があるといわれているので、日常的にお召し上がりになるのはとても良いですね。生姜が体を温めるプロセスは、生姜に含まれるポリフェノールのジンゲロールとショウガオールという成分が、体の血行を良くし体温低下を抑制するためです。元々生姜に含まれている主成分はジンゲロールで、加熱するとショウガオールに変化します。どちらも血行促進作用があり、ジンゲロールは手足の冷えを、ショウガオールは体の内部を温める効果が高いという違いがあります。ショウガオールを1番多く生成する方法が80~100℃で30分蒸すことであるという研究結果があるため、TVではそのように特集がされていたのかと思います。私もそのTVを視ていた時、100℃30分加熱しないと効果がないような印象を受けましたが、他の研究では生姜粉末入りの味噌汁を飲んだり、生姜湯を飲んだりしていても、体温の低下抑制効果が得られていました。また生姜を乾燥させて粉末にした乾燥生姜も、ショウガオールが沢山含まれていておすすめと言われています。効果の大小には個人差があるので、笹木さんご自身で「体が温まったな」という実感が得られる方法を探してみてくださいね。 他にも何かありましたらお気軽にご相談ください。お待ちしております。

2018/02/20 08:20
食事
相談者

手足が冷たい時は、ジンゲロール(長い間加熱しない)の状態で、体内の温度を上げたい時は、ショウガオール(30分以上加熱)の状態で食べればいいということですね。 ですが、血行が促進されればそれが手足であれお腹のほうであれ体温が上がる気がするのですが、どちらが良いかというのは個人によるのでしょうか? また、乾燥生姜などの形態でも効果があるという研究結果があるそうですが、それはショウガオール状態? 例えば、以下のような状態だと、ジンゲロールとショウガオールどちらなのか、効果はみこめるか教えてほしいです。 ・使いかけの生姜を乾燥させないために水につけて冷蔵庫に保存しているが、この生姜を使って料理をするとどうなるか。 ・炊飯器にご飯と一緒に生姜を丸ごと入れて、それを炒め物やみそ汁など別の料理に使う。 ・30分以上蒸した生姜を一度冷蔵庫に戻し、数日してから別の料理に使う。

2018/02/20 20:20
先生

笹木さん、こんにちは。引き続き回答させていただきます。 笹木さんの仰られるように、血行が促進されれば手足でもお腹でも体温の低下を抑制する効果があります。ただ「体の芯から温める」という意味で全身の体温を上げようと思うと、ショウガオールをお召し上がりになった方が効果が高いと言えるのではないでしょうか。 ちなみに加熱すると全てのジンゲロールがショウガオールに変化するわけではなく、ショウガオールの割合が高くなるとお考えになってみてください。乾燥生姜はショウガオールの割合が高くなっている状態です。 ・使いかけの生姜を乾燥させないために水につけて冷蔵庫に保存しているが、この生姜を使って料理をするとどうなるか。 →乾燥している生姜の方がショウガオールの割合は高くなりますが、用いる調理方法によって異なります。通常の水に漬けての冷蔵保存の状態では、生の生姜と同様にジンゲロールが多い状態です。 ・炊飯器にご飯と一緒に生姜を丸ごと入れて、それを炒め物やみそ汁など別の料理に使う。 →ショウガオールは100度以上の温度で加熱し過ぎると、一部成分が壊れるという報告があります。炒めもの等あまり高温になリ過ぎないような料理で使う方がおすすめです。炒め物よりも味噌汁で使うようにしましょう。 ・30分以上蒸した生姜を一度冷蔵庫に戻し、数日してから別の料理に使う。 →ジンゲロールとショウガオールは熱を加えた状態や乾燥した状態の時に変化がみられるようです。蒸し生姜を冷蔵庫でラップをして保存していれば、効果はそのままにお使いいただけるのではないかと思います。 他にも何かありましたらお気軽にご相談ください。お待ちしております。

2018/02/23 14:16
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